風車解体でレアアース(希土類)を含むネオジム磁石を取り出し、国内100%資源循環
2025/3/6
解体工事・産業廃棄物処理・金属リサイクル事業を行う株式会社イボキン(本社:兵庫県たつの市、以下、「イボキン」)と風力発電関連事業を行うアチハ株式会社(本社:大阪府大阪市、以下、「アチハ」)は共同の取り組みとして、2024年に兵庫県で施工した風力発電機解体工事において、ダイレクトドライブ式発電機の永久磁石を取り出し、国内100%資源循環を行いました。
ダイレクトドライブ方式の風力発電機では、発電機部分に希土類永久磁石(通称ネオジム磁石)が使われていることが一般的です。希土類永久磁石はネオジム、ジスプロシウム、テルビウムなどの希少鉱物が使用されておりますが、それらの国内自給率はほとんどありません。(鉱山開発によるバージン原料自給率はゼロ%、リサイクル原料自給率も少ない状況)
非常に強力な磁力がある永久磁石は解体作業に危険が伴いますが、イボキン、アチハの両社は適切な対策と作業手順で安全に解体を行い、かつ解体現場及びイボキン龍野工場で脱磁処理を行いました。
十分な脱磁処理後に、国内大手非鉄商社を通して国内需要家に再生資源として販売を行い、国内100%資源循環に成功しました。
希土類永久磁石は風力発電機だけでなく、電気自動車やハイブリッド自動車、医療器械、ドローン等、未来の産業に不可欠と言われておりますが、前述の通り、日本は永久磁石に使われているレアアースをほぼ輸入に頼っている状況で、しかも世界で生産国が偏っているため、経済安全保障リスクが指摘されています。
しかしながら、従来は解体で発生する希土類永久磁石は脱磁・選別の難しさや、取引価格の問題で、必ずしも国内資源循環出来ていなかったことが多いと推定されています。
今後、風力発電機は益々大型化していくなかで、永久磁石ダイレクトドライブ方式の風力発電機は増えていく可能性が高く、そこで使われる磁石量も多くなると思われます。
イボキン、アチハは、本工事経験を活かして今後も安全に解体・選別する技術を磨き、貴重なリサイクル資源を適切に循環させて社会に貢献して参ります。






◆本件に関するお問い合わせ先
株式会社イボキン 東京支店
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